2016年7月23日土曜日

2016年 イタリアの旅 2日目 その1 : 最後の晩餐

「2016年 イタリアの旅」 これまでの記事
1日目 ミラノへ Go!


7月10日(日) イタリア 2日目 その1


今日から本格的にミラノ観光です!

朝のミラノ・チェントラーレ ( 中央駅 )
今日も暑くなりそうだ…

ホテル内のリストランテ・オルト・バイ・イータリー・グリーン・フード&ムードで、ビュッフェ形式の朝食。


その後、8:30にミラノ・チェントラーレへ出向き、ミラノカードを受け取りに駅構内の Agenzie 365 へ。
購入済みのメールを印刷したものを持って行ってカードを受け取るだけだったのですが、カウンターにアルバイト風の女性1人しかおらず思いのほか時間がかかってしまい…
後の予定がずれてしまったのです(汗)。 当初は、今日最初の訪問場所までホテルの近くの停留所からトラム ( 路面電車 ) を乗り継いで行くつもりだったのですが、時間が押してしまったので、やむなくメトロ ( 地下鉄 ) を利用することに。

ちなみに… ミラノカードを受け取った時に、市内交通の1日券1枚と2日券1枚が付いてきました。
なるほど、これで市内交通が3日間使い放題ということになるわけね。

メトロの駅 チェントラーレ FS Centrale FS から  M3  サン・ドナート San Donato 方面 に乗り、ドゥオモ Duomo M1  ビシェリエ Bisceglie 方面 ( ロー・フィエラ・ミラノ Rho Fiera Milano 方面でも可 ) に乗り換えて、1駅先の コルドゥジオ Cordusio で下車。


地上に上がったところが コルドゥジオ広場 Piazza Cordusio 。 ここでトラムに乗り換え。



トラム 16番 サン・シーロ・スタディオ San Siro Stadio 方面 に乗車。



あとは サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ S. Maria Delle Grazie で下車するだけ…だったんですが、ここでひとつ失敗… (^^;)
トラムは普通に全部の停留所に停まるものだと思っていたので、「 次はサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ 」 と車内アナウンスが流れた ( イタリア語と英語で流れる ) 時に 「 おお次だ! 」 と気楽に構えていたら、なんと通過してしまったという…(汗)
そこで初めて 「 トラムは乗降客がいなければ停留所を通過する 」 ということに気付き、さらに車内にあるオレンジ色のボタンが 「 降車の意思表示 」 のボタンであることに気付き…
( 「 降りる方は押して 」 的な表示が全く無かったので、気が付かなかったのです。 )
…結局、1駅先で降りる羽目になってしまいましたよ。 リサーチ不足でしたわい。
幸いトラムの駅間が短かったので、歩いて1駅戻り…

10:00過ぎにやっと辿り着きました サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会 Chiesa di Santa Maria Delle Grazie


サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
ドーム部分の装飾も美しい!
1469年に完成した教会で、隣接するドメニコ会修道院と共に世界遺産になっています。
登録件名は 「 レオナルド・ダ・ヴィンチの 『 最後の晩餐 』 があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院 」 … そう、あの レオナルド・ダ・ヴィンチの 「 最後の晩餐 」 Cenacolo Vinciano を見に来たわけであります!

「 最後の晩餐 」 は、25人ずつくらいのグループ単位で 15分おきの入替制での見学となり、予約が必要。 当日いきなり行っても空きがあることはほとんど無いと思った方が良いようです。
予約がなかなか取れないと言われているのですが、私は Vivaticket の予約ページから自力で取りました!
※希望の方は、同時に音声ガイド貸出 ( 日本語あり ) の予約もできます。
コツは、あらかじめ会員登録をしておくことと、希望する月の分の発売日を確認しておいて ( サイト内に表示される ) 発売初日に地道にアクセスすることかな。
面倒なら現地オプショナルツアー会社などに頼む手もありますが… 自力で取れれば、チケット代 €10 + 予約手数料 €2 だけで済みます。

10:30からで予約してあったのですが、20分前までにチケットを受け取らなけれなならなかったので…時間的にはちょっと際どかった。(^^;)
チケットセンターに購入確認メールを印刷したものを持参し、チケットを受け取り…

いよいよです! (^^)

「 最後の晩餐 」 は教会の中ではなく、教会脇のドメニコ会修道院の中にあります。 入口はこちら。


ドアを入ってすぐ右手が集合場所になっていて、ここでまずガイドの説明 ( 英語 ) を聞く。
それから中庭側を通って、通路に設置されたガラス扉の中へ ( 全員入るとロックされる ) 。
前のグループの見学が終わるのを待って、建物の扉から中へ…

なお、以前は内部の撮影が一切禁止でしたが、昨年12月よりフラッシュを使用しなければ撮影OKになりました!
※自撮り棒の使用や動画撮影は不可とのこと。


まず、入って左手に大きな壁画!

「 キリストの磔刑 」 ジョヴァンニ・ドナート・モントルファーノ
ジョヴァンニ・ドナート・モントルファーノの 「 キリストの磔刑 」 。
いやコレも凄いよ! フレスコ画なので状態も良いし。

フレスコは、壁に塗った漆喰が生乾きのうちに、水溶きの顔料で描く方法。
メリットは、漆喰が乾く過程で石灰と二酸化炭素が反応して結晶ができ、これで顔料が覆われるので、長期保存が可能になること。
デメリットは、重ね塗りが出来ないことと、失敗したら漆喰をかき落として最初からやり直さなければいけないこと。

これを暫し鑑賞したところで振り向くと、反対側の壁に…


最後の晩餐 」 !

「 最後の晩餐 」 レオナルド・ダ・ヴィンチ

w( ̄△ ̄;)w おお~… ついに本物を見たよぅ!
これを背景にスマホで自撮りしている人もいましたよ。

「 最後の晩餐 」 はイタリア語で L'Ultima Cena ですが、ここにあるのは 「 ダ・ヴィンチの 『 最後の晩餐 』 」 ということで特に Cenacolo Vinciano と呼ばれます。

この絵は修道院の食堂に描かれ、1498年に完成したもの。
ダ・ヴィンチはこれをフレスコではなくテンペラで描いています。

テンペラは、卵などを溶剤として顔料を溶いて板などに描く方法で、先に塗った顔料が乾けば重ね塗りも可能。
本来は経年劣化が少ないものですが… 温度や湿度の変化に弱いので、実は壁画には不向き。
それでもダ・ヴィンチは、時間の制約が無く写実的な表現が可能なテンペラを選んだのですが…
これが描かれたのは食堂。 当然ながら温度や湿度の変化が激しい。 そのため、ダ・ヴィンチ存命中から顔料の剥落が激しかったようです。

その後も、ナポレオンの時代にここが馬小屋として使われたり…
第二次世界大戦中の1943年にミラノが空爆を受けた際に建物の屋根が壊れ、壁画自体は損壊を免れたものの、しばらく屋根が無い状態のままだったり…

そんな過酷な状況を経る中、何度も修復や加筆が行われてきたため、ダ・ヴィンチのオリジナル部分がどれだけ残っているのかも分からなくなっていったそうです。

1977年から1999年にかけて大規模な修復が行われた際に、後世の修復による加筆部分などが取り除かれ、オリジナルの色や線が蘇ったわけです。
残念ながら完全に失われてしまっている部分もあるとのことですが… それでも、想像以上に色鮮やかなのに驚きました。

では、ちょっとズームアップしてみましょう。

バルトロマイ  小ヤコブ  アンデレ  手前 : イスカリオテのユダ  奥 : ペトロ  ヨハネ
ヨハネ  イエス  トマス  大ヤコブ  フィリポ
トマス  大ヤコブ  フィリポ  マタイ  ユダ ( タダイ )  シモン
写真を撮ったら、あとは時間が許す限りジックリ鑑賞。

全体を眺めると、遠近法を上手く使っているなぁというのがよく分かりますね。

人物を一人一人見ていくと… やはり中性的に描かれたヨハネが印象的。
ダ・ヴィンチ・コードの影響で一時は 「 マグダラのマリアでは? 」 なんて言われていましたが、まあ、やはりヨハネだというのが定説ですやね。


15分間という限られた時間ながら、少人数での鑑賞ということもあって、予想していた以上に堪能することができましたよ。 濃密な15分間だったと言ってもいい。
この絵が辿ってきた過酷な道を思うと、これが現存しているということ自体が奇跡なのだというのを改めて感じます。 機会があるなら、絶対に見ておくべき!


さて、せっかく来たのだし、教会の中も見学していこう…と思ったのですが、ちょうどミサの真っ最中だったので遠慮しておきました。 後でまた来られるかな?


次は、ワタクシ的にミラノっつったらココでしょ!という場所へ向かいます。


2日目 その2 : スタディオ・サン・シーロ へ続く )

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