2013年4月19日金曜日

リンカーン

リンカーン Lincoln (2012年 アメリカ)  ※公式サイトはこちら



監督 スティーブン・スピルバーグ
出演 ダニエル・デイ=ルイス トミー・リー・ジョーンズ サリー・フィールド ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
      デヴィッド・ストラザーン ジェームズ・スペイダー ハル・ホルブルック

1865年1月、エイブラハム・リンカーン(ダニエル・デイ=ルイス)が大統領に再選されて2ヶ月が経っていた。 4年目に入った南北戦争は大統領率いる北軍が優勢であったが、永久的な奴隷制度廃止を目指すリンカーンは、合衆国憲法修正第13条を下院議会で可決させるまでは戦争を止めるわけにいかなかった。 南部出身の妻メアリー・トッド(サリー・フィールド)は、夫と口論を繰り返しつつも、心の底で夫を信じていた。
リンカーンは議会工作を進めていくが、共和党が修正第13条を成立させるには20票足りず、ロビイスト達を駆使して民主党議員の切り崩しにかかる。
1月25日、リンカーンは下院議会に修正第13条を提出する。 はたして多数派工作は成功したのか? リンカーンは静かにホワイトハウスで結果を待つ…



第16代アメリカ合衆国大統領 エイブラハム・リンカーン。 知名度の高い大統領ですが、よくよく考えてみると、子供の時に偉人伝で読んだ程度の知識しか持ち合わせていなかった私。
そんな私にとって、リンカーンが合衆国憲法修正第13条を下院で可決させるまでの約1ヶ月間を主題にしている本作は、正直言うと最初とっつきにくい印象でした。
ですが… 修正第13条を下院で可決させるべく丁々発止の多数派工作が繰り広げられていくのを見ているうちに、どんどんハマっていく自分がいました。

南北戦争が長引き多くの血が流されてしまったという時代、時に苦悩し軋轢に悩みながらも、それでも何としても修正案を可決させるという信念を貫くリンカーンを、本作で自身3度目のアカデミー賞主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスが圧巻の演技力で見せてくれます。

また、奴隷解放急進派の共和党議員タデウス・スティーブンスを演じたトミー・リー・ジョーンズが、本作を引き締めてくれています。 常に冷静な印象でありながら、時に内に秘めた情熱を垣間見せる演技が実に良い!
修正案可決の後のスティーブンスの行動も、粋だったなぁ。

映画ですので脚色してある部分もあろうかとは思いますが、いわゆる偉人伝だけでは知ることができないリンカーンの一面を見ることができる良作です。


本編に入る前に、本作のバックボーンについてスピルバーグが簡単に解説(!)してくれますが…
南北戦争の経緯などを予め頭に入れてから観賞すると、より理解が深まるかと思います。

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