かつて、南関東でロジータという名の牝馬が活躍しておりました。
1989年、3歳時(当時の馬齢表記では4歳)に南関東クラシック路線に駒を進めたロジータは、まず前哨戦の京浜盃を制し、並みいる牡馬を相手に羽田盃・東京ダービー・東京王冠賞を勝利し、牝馬ながら南関東三冠を達成します。
さらに、その年の暮、ロジータは南関東の1年を締めくくるレース東京大賞典(当時は距離 2,800m、現在は距離 2,000m で行われている)に出走し、見事勝利します。
これは、中央競馬で例えて言うなら 「3歳牝馬が皐月賞・日本ダービー・菊花賞を勝って三冠馬になり、さらにその年の有馬記念も勝っちゃった」 というような快挙なわけです。 まさに「最強のオンナノコ」。
ロジータは翌年の川崎記念を最後に引退することになりました。
当然のことながら1番人気はロジータで単勝オッズは1.0倍、そして2番人気以下の他の出走馬の単勝オッズは全て100倍(すなわち万馬券)以上だったという、とんでもない一本かぶり。
そして超満員の川崎競馬場で、ロジータは2着馬に8馬身もの差をつけての圧勝っぷりでラストランを締めくくって引退、繁殖牝馬となりました。
なお、ロジータの仔カネツフルーヴ、孫のレギュラーメンバーが川崎記念を勝っており、同レースを三世代で制覇しています。
さて、伝説の牝馬ロジータをご紹介したところで… 本題に。
今年の南関東の3歳勢に、「ロジータの再来か!?」と囁かれ始めている牝馬がいます。
彼女の名はクラーベセクレタ。
ホッカイドウ競馬でデビューし、その後、船橋・川島正行厩舎所属となったクラーベセクレタは、昨年暮れの東京2歳優駿牝馬競走を制し、次いで今年2月のユングフラウ賞を制します。
通常なら、この後は南関東牝馬三冠路線((浦和)桜花賞・東京プリンセス賞・関東オークス)に進むことになるわけですが…
クラーベセクレタ陣営は牡馬相手の三冠路線を選択、次に出走したのは…京浜盃。
ここで彼女は、南関東クラシック候補の一角とされているキスミープリンスに2馬身半の差をつけて優勝します。
そして迎えた南関東クラシック第1弾、2011年5月11日 羽田盃(大井競馬場)。
1番人気に支持されたクラーベセクレタは、2着シングンボスに7馬身もの差をつけて圧勝!
牝馬の羽田盃制覇は、1992年のカシワズプリンセス以来19年ぶりのこと。
うわ、すごいオンナノコが現れた!
さあ、こうなると、クラーベセクレタの次の目標は、南関東クラシック第2弾 東京ダービー。
もし、ここを勝つと、ロジータ以来22年ぶりの「牝馬による二冠達成」ということになります!
6月8日が楽しみだ~! (*^ー^*)
現在、南関東の三冠レースは、羽田盃・東京ダービー・ジャパンダートダービー(東京王冠賞は2001年を最後に廃止)となっています。 ※ジャパンダートダービーは、統一JpnⅠ(中央馬も参加)です。
レース体系は異なりますが、クラーベセクレタがロジータのように三冠を達成することができるのか…
強いオンナノコが大好きな私にとっては、楽しみなシーズンになりそうです!
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