尾形乾山の作品を展示する展覧会 「 着想のマエストロ 乾山見参! 」 を見に、サントリー美術館へ行ってきました!
ここのところサントリー美術館へ行く頻度が高くなってきたので、4月にメンバース・クラブに入会してしまいましたよ。
年会費5,000円で入館フリーパス。 サントリー美術館では年に5回ほど展覧会がありますが、どれも期間中に展示替えがあり、同じ展覧会でも複数回見に行きたくなることもあったりするので、むしろお得!というわけです。
入会後、今日まで会員証を受け取りに来る機会がなかったので… 受付で会員カードを受け取ってから入場。
私は、乾山の作品をこれだけの数まとめて見る機会が今まで無かったので、前々から楽しみにしてました。
尾形乾山 ( おがたけんざん ) は、江戸時代の陶工であり、絵師でもあります。
兄は言わずと知れた琳派の創始者のひとり尾形光琳、遠い親戚に本阿弥光悦、茶碗師の楽家とも親戚、陶芸の師匠が野々村仁清…と、関係者にビッグネームがごろごろ。
派手好きな放蕩者の兄・光琳と違って、早くから隠棲の志が強かった乾山は、20代後半には既に隠居して隠遁を好む地味な生活を送っていたそうです。
やがて近くに窯を構えていた野々村仁清に作陶を学ぶようになり、自身の窯を築いて陶工としての活動を始めます。
乾山の目指したものは、「 器を絵で飾る 」 のではなく 「 絵画を器にする 」 ということ… 実際に作品を見ると、それがよく分かります。
「 色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿 」 なぞは、そのまま壁に飾っても何の違和感もない。
本展のポスターにもなっている 「 色絵桔梗文盃台 」 に至っては、器だの絵画だのいう括りを超えてます!
乾山は海外陶磁の写しにも挑戦しているのですが、単なる写しではなく、それをベースにして新たなスタイルにまとめあげているのは流石です。
また、乾山のオリジナリティーが最も感じられる蓋物や懐石具は、とにかくデザインが斬新!
現代でも十分使えそう…ていうか、できることなら使いたいくらい!
乾山の美意識の高さを存分に味わえる、見ごたえありの展覧会でした! 展示替えの後にまた見に行きたいです。
「 焼物はよく分からないんだけど… 」 という方でも楽しめると思いますよ。
「 開運!なんでも鑑定団 」 でも度々登場する尾形乾山の作品。 本物の時もあり、偽物の時もあり、ですが…
単に 「 乾山の銘があるから 」 というだけではダメで、そこに圧倒的な美意識を感じることが出来なければ乾山ではないのだ…ということが、本物を見るとよく分かります。 とにかく本物を見ましょう!
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